冬に稼働率が高い施設は、なぜ「薪」にこだわるのか?

日頃より「なっぷモール」をご利用いただき、誠にありがとうございます。
寒さが最も厳しくなる2月。

多くのキャンプ場が閑散期を迎える中、「冬でも予約が埋まる施設」が存在します。
立地や設備の違い? もちろんそれもあります。

しかし、リピーターの多い人気施設を分析すると、ある意外な共通点が見えてきます。

それは、「たかが薪」を「されど薪」と捉え、薪の質にこだわっているという点です。

今回は、冬の稼働率を支える「薪の品質」と「顧客満足」の相関関係について、実際のデータを交えてお話しします。



■ 経営者の思い込み vs キャンパーの本音【価値観の再同期を】

「薪なんて燃えればどれも一緒。安ければ安いほどいい」

もしそうお考えなら、少し危険かもしれません。

なっぷが実施した9,000名を超えるキャンパーへのアンケート調査で、衝撃的な数字が出ています。

「薪にもこだわりたい」と回答したキャンパーは、実に59.1%

過半数のお客様が、キャンプ場の薪を「品質」で評価しているのです。

特に冬キャンプに来るようなコア層は、この傾向が顕著です。

彼らにとって、薪は単なる消耗品ではなく、「キャンプの質を左右する重要なギア」なのです。

今年開催したOIS・CISにおいても、
アウトドアに関する様々な価値観の「再同期」をテーマに取り上げさせていただきました。

世の中の事情が様々変わっていく中で、キャンパーの価値観もどんどん移り変わってきています。

昔の常識に捕らわれず、「今」のキャンパーの声に再同期していくことが重要です。


■ 冬のキャンパーの重要性

前述の通り冬のキャンパーはキャンプコア層であり、
閑散期でも稼働を支えてくれる「ロイヤルカスタマー」になり得る存在です。

コア層であるため、キャンプの知識量は多く、こだわりも強く持っています。

この大事なロイヤルカスタマーをないがしろにしては、稼働率に大きな損失を与えることも考えられます。


■ 成功施設は、薪を「燃料」ではなく「サービス」と捉える

冬の集客に成功している施設のオーナー様とお話しすると、薪に対する認識が明確に異なります。

● 一般的な施設

薪=「燃料」。暖まればいい。コスト削減対象。

● 成功している施設

薪=「サービス(体験)」。快適な時間を売るための投資。

冬の焚き火は、暖を取るためのライフラインです。

そこで「煙くて目が痛い」「爆ぜてダウンジャケットに穴が空いた」「全然暖まらない」
という体験をさせてしまうことは、レストランで「冷めた料理」を出すのと同じこと。

逆に、火つきが良く、程よく長持ちする良質な薪を提供することは、
「最高に暖かく、安全で、美しい夜」を保証するという、極めて付加価値の高いサービスとなります。


■ 「あそこの薪はいい」が、冬の再来訪を決める

実際に、薪にこだわる施設には、このような口コミ(顧客の声)が集まります。

「ここの薪は乾燥していて、一発で火がついた」

「良く燃えるけど火持ちが良くて、一晩中暖かく過ごせた」

「爆ぜないから、大切なテントのそばでも安心して使えた」

冬のキャンパーは、寒さというストレス環境下にいます。

そのストレスを取り除いてくれた施設に対して、強い信頼(ロイヤリティ)を感じます。

「あそこに行けば、確実に暖かい焚き火ができる」

この安心感こそが、他の施設との差別化要因となり、翌年の冬のリピート予約を生み出すのです。


■ お客様は価格だけでなく質も求めている

「こだわりたいけど、原価が高くなるのは困る」
それが経営者様の本音かと思います。

もちろん質の良い薪が今の仕入額より高くなるとは限らないので、まずは良い仕入先を探すことが大事ですが、手間暇がかかっている薪ほど値段が張ることは考えられますよね。

いつも薪をいくらで販売していますでしょうか?

針葉樹薪で500円〜800円、広葉樹薪で700円〜1,000円くらいでしょうか。

とある薪にこだわる施設では、質の良い薪に切り替えたことで仕入値は上がったものの、
売り値も税込1,100円に上げ、売上は落ちるどころか伸びたようです。

顧客満足度的に売り値を上げるのは少し勇気がいりますが、薪の質が上がるのであれば、
キャンパーの皆さんの満足度が下がるとは限りません!

今年は是非薪にこだわってみてはいかがでしょうか!

一覧に戻る