2025年なっぷNOWアンケート結果からみるキャンプ動向

本記事では、なっぷNOWユーザー2,795名から得たアンケート結果から、
2025年シーズンにおけるキャンプ利用者の意識と行動の変化を整理しています。

キャンプ場の集客・運営において、
「どの層に」「何を」「どう打ち出すべきか」を、季節別に明確にできる内容です。

1. 回答者属性とキャンプ市場の現在地

回答者の中心は50代男性で、キャンプ歴11年以上のベテランが約37%を占めています。 



一方で、キャンプ歴1〜2年の新規ユーザーも約15%存在し、今年も市場には「新規参入→定着を狙える層」が流入している状態です。

• ベテラン層：設備の自由度/焚き火/自然の深さ
• 初心者層：手ぶら・レンタル・安心な導線・寒暖対策

つまり、キャンプ場は「二層構造」を前提としたプラン見せ方が必要になります。

2. 夏キャンプは「暑さ対策」を提供できる施設が勝つ

■ 夏に行かなかった理由の1位：暑さ

夏キャンプを回避した最大の理由は「暑さ・熱中症リスク」でした。
これは「意欲が低い」のではなく、リスク回避です。

■ しかし「夏らしさの体験」への需要は依然強い

行った人が重視したのは以下：

• 涼しい立地（標高・林間・水辺）
• 料金の妥当性
• 浴室・シャワーなどの快適設備

「可視化」は設備投資より先にでき、CVR改善効果が高い施策です。

【夏】2025年シーズンの動向とキャンパー心理

2025年の夏は猛暑が続いたことで、キャンパーは「冷涼性」と「安全性」を重視する傾向が強まりました。

■ 夏に積極的だったキャンパーの特徴

• 涼しい環境（標高・林間・水辺）を優先してキャンプ場を選んでいる
• 設備の充実（シャワー・トイレ・売店・電源など）への要求が高い
• 料金が妥当であることを重視している
• 夏らしさを感じられる自然体験（景色・水辺・アクティビティ）を求めている

■ 夏に消極的だったキャンパーの理由

• 暑さ・熱中症への不安が最大の理由となっている
• 虫・汗・寝苦しさなど、快適性の低下を懸念している

キャンプ場が打つべきポイント

• サイトページに「涼しいエリア」「影が多い区画」「風通しの良さ」を明記する
• ミスト・サーキュレーター・遮光タープなどの快適装備の貸し出しを可視化する
• 川遊び・夕涼み・星空観察など、夏らしい体験価値の訴求を強める

3. 冬キャンプは「焚き火 × 安心 × 暖かさ」で満足度が決まる

■ 冬に行きたいキャンパーは約7割

冬キャンプの魅力として最も支持されたのは焚き火。
焚き火は「体験価値 × 滞在時間 × 消費単価」を押し上げる中核コンテンツです。

■ 不安の内容は「寒さ」と「装備費」

• 冬用シュラフ・マットの必要性
• ストーブ購入は金額的ハードルが高い
• 道路・積雪情報への心理的不安

冬キャンプは「情報提供の質」＝「来場率」です。

4. 2025年にキャンプ場が実行すべき3つの重点戦略

1. 気温・日照・アクセスなど「条件」の見える化
   → 「不安」を取り除くことが来場率の差になる
2. 季節体験価値の明確化
   夏：涼・水・風　／ 冬：火・静・温泉
3. 初心者層へのレンタルパッケージ強化
   初心者は「所有」ではなく「体験」から入る

【冬】2025年シーズンの動向とキャンパー心理

冬は、夏とはまったく異なる理由でキャンプが選ばれる季節です。

■ 冬キャンパーが求める価値

• 焚き火の価値が最大化される季節であると感じている
• 静かな自然・澄んだ空気・星空など、季節特有の非日常体験を好む
• 寒さ・積雪・路面状態に対する不安を解消したいと考えている

■ 冬キャンプのモチベーションを高めるポイント

• ストーブ・冬用寝具・焚き火台などのレンタルセットを用意する
• 「冬キャンプに必要な装備・服装ガイド」を予約前ページに掲載する
• 積雪・道路状況・近隣温泉など、安心に繋がる情報提供を強化する

つまり冬は、「体験 + 安心のセット販売」が集客と収益に繋がる季節です。