100円朝食で行列を作って顧客単価を上げるノウハウ

日頃より「なっぷモール」をご利用頂き、誠にありがとうございます。
今回は、宿泊料金を上げなくとも顧客単価を上げる事はできるのか!?
という点について、他社事例などを用いてノウハウをご紹介していこうと思います。
弊社では施設様の課題をヒアリングする機会もあるのですが、お話をお伺いする中で抱えていらっしゃる課題の多くが「集客」はもちろん、「顧客単価をどうやって上げるべきか」という点です。
顧客単価を上げる一番簡単な方法は「宿泊料金を上げる」事になるかと思いますが、宿泊単価を上げる事でこれまでご贔屓にして頂いていたリピーターのお客様が離れてしまう恐れや、近隣施設との価格競争に巻き込まれてしまう懸念材料が考えられます。
ですので、一概に「宿泊料金を上げる」だけでは簡単に課題解決ができないのが現状のようです。
キャンプ場において、顧客単価を上げるために考えられる付加価値を考えてみると以下のような例が挙げられると思います。
・売店での物販販売によって一人あたりの顧客単価を向上させる
・施設内イベントなどを企画し参加費用などで収益を上げる
・海や川などのレジャー・アクティビティなどのレンタル品で収益を上げる
上記はあくまで一例ですが、いずれにしても広いキャンプ場の中でこれらの付加価値を知って頂くには、受付などの全員が訪れる場所で告知したり、ポスターやPOPなどで認知していただく必要がありますし、物販で物を販売するには、売店まで足を運んでもらう必要もあります。
そこで今回の表題にもある「100円朝食で行列を作って顧客単価を上げる」方法についてノウハウをご紹介させていただきます。
どこかという事は差し控えさせて頂きますが、
「100円モーニング」を提供しているキャンプ場様をご存知でしょうか。
提供メニュー内容や人件費を考えると恐らく原価・売上度外視で行っているサービスかと思われますが、連日大盛況で朝のモーニング提供時間前にはお皿を持ったキャンプ場の顧客が大行列を作っています。
これらの催しはキャンプ場様のご厚意で顧客満足度向上が一番の目的であろうかと思いますが、注目すべき点は「キャンプ場の顧客が一気に集まる」という点です。
付加価値を提供するためには顧客に認知してもらう必要があったり、物販で物を販売するには売店に足を運んでもらう必要があると前述しましたが、この「100円モーニング」の催しを提供する事で受付や売店コーナーなどに顧客を集める事ができるわけです。
「100円モーニング」のスペースで施設イベントやアクティビティの告知をして認知拡大させたり、物販コーナー(売店)近くでモーニングを提供すれば「ついでにコレも買っておこう」というクロスセルが自然と生まれます。
具体的に、物販コーナー(売店)のクロスセルを目的に考えてみましょう。
仮に「100円モーニング」で提供するメニューがコーヒーとパンだとしましょう。
するとどうでしょう?「100円モーニング」提供スペース近くに売店があればデザートを買う人が生まれそうですし、朝食が足りない人向けには食材が売れるかもしれません。暑い日なら虫除けスプレーや、寒いなら防寒対策グッズ、キャンプ前日に消耗してしまったグッズを「ついで買い」してくれるかもしれません。
イベントで考えると、夏の季節には「子供向け水鉄砲祭り」などを企画してみるのも面白いと思います。参加するには売店で販売している水鉄砲を購入してもらう。参加費は数百円でも水鉄砲の物販売上+参加費用で顧客単価が向上します。
寒い季節には「焼き芋体験」で軍手と新聞紙、アルミホイルなどをセットにしたオリジナルグッズの購入をイベント参加必須条件にして販売するのも面白いのではないでしょうか。
「物販×イベント」でアイデアを出して行けば全シーズンでイベントも開催できそうです。
話を戻しますが、これらの全てが「100円モーニング」をきっかけに機会が生まれるのではないでしょうか。
これまでご紹介した事を考えると利益度外視の「100円モーニング」をやるメリットが見えて来たかと思います。
「100円モーニング」という催しだけピンポイントで見てしまうと「やる意味」が疑問に思えてくるかもしれませんが、その背景にはしっかりとしたマーケティング要素が沢山詰まっています。
今回ご紹介した「100円モーニング」では、顧客満足度を向上させ、且つクロスセルに繋がる良い施策のように思います。
是非、参考にしてみてはいかがでしょうか。
ご参考になれば幸いです。
引き続き宜しくお願い致します。