施設のロケーションによって変わる売店での商品売価の付け方

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なっぷ契約施設様にとって、より有益となる情報を発信することで利用価値を高めていこうという目的でブログを始めることとなりました。
更新は不定期になると思いますが、ぜひご一読頂けると幸いです。
第一回目は、キャンプ場の物販における「売価」の付け方です。
まず皆さまの施設では売店についてどれだけ注力されてますでしょうか?
最低限の薪炭だけ置いているというところもあれば、一つの小売店のように充実させているところもあると思います。
どのキャンプ場(特に民営)にとっても売上を上げるというのは至上命題となっていることでしょう。
その対策として稼働率を上げることがよく取り上げられますが、休日や天候など一施設でどうにかなるものではありません。
やはり客単価を上げるということが即効性のある対策となります。
客単価を上げるためにサイト料(宿泊料)を上げるという方法がありますが、ここでは物販における対策を考えたいと思います。
多くのキャンパーは初めて行くキャンプ場の場合、ギアや食材等を忘れ物が無いよう気を配り、事前の買い出しでも注意します。
またリピートするキャンプ場であっても、売店の品揃えを覚えていれば事前の買い出しの際に注意します。
これら行動の前提となる概ね共通となっているキャンパーの認識は、キャンプ場には売店が無い、あっても品揃えが良くないということです。
よって道中のスーパーやコンビニ等にお金が落ちていきます。
キャンプ場で消費されるものをできるだけキャンプ場にお金を落としてもらうことはできないものでしょうか。
これが物販における客単価を上げる施策のきっかけとなります。
さて、前置きが長くなりましたがここからが本題です。
前述の通り売店の有無や商品数の多さなどはピンキリかと思いますが、それらを「いくらで売るのか」について考えてみたいと思います。
価格の定義をマーケティングの教科書等で見ると、定価、メーカー希望小売価格、オープン価格、参考小売価格などと出てきてきます・・・。
もう頭が痛いですよね。
簡単に捉えると、定価という「誰もが同じ値段で売らなければならないもの」以外は売り手が価格を決めていいのです。
なっぷモールで販売している物もほとんどが定価以外の商品となっております。
ではキャンプ場ではどのように価格をつければ良いのか、大きく二つの方法をご紹介いたします。
一つには、様々なカテゴリの中で高級な部類の、そもそも価格の高い商品を取り扱うということです。
例えば、ポテトチップスは普段の生活では一袋100円代が相場かと思いますが、500円のポテトチップスを取り扱ってみてはいかがでしょうか。
単価が高いものはたいてい利幅が大きくなります。
二つ目です。大体どのような商品にも「相場」というものがあります。
ただこれは時期や地域等によって異なり、明確な基準があるわけではありませんが、まずは相場を基準とするのが良いでしょう。
その上で「少し高めに設定する」のが良いでしょう。
目安は相場の1.5倍です。
これら二つの理由として、キャンプというのは大きな括りでは旅行の一部とも言えます。
人々は非日常の体験の中で普段よりも少し高級なものを求めたり、多少相場より高くても付加価値を感じて購入したりするという性質を上手く活用するのです。
また、忘れ物需要に対しても多少の相場より高い価格でも許容されるはずです。
ただし、特に後者において注意しなければならない点が一つあります。
キャンプ場の立地と周辺の店舗状況です。例えば歩いて行ける距離にスーパーがあったらどうでしょう。
キャンパーも買い忘れたとしてもスーパーの方に行ってしまいますよね。コンビニにおいても然り。
このような場合では価格で勝てないものは扱わず、高価格帯の付加価値のある商品(どこでも買えるものではない商品)を厳選して扱うのが良いでしょう。
どれくらい離れていれば良いのか、近くにスーパーがある場合に具体的にどのような商品を扱えばいいのか、なっぷモールではこのような検証を進め、一定データが蓄積し分析ができればまた皆さまにお伝えしたいと考えております。